鹿原こるり十五歳 - 『英雄×勇者×救世主(AUQ)』ファンサイト -

ハーブロークエピローグリアクション結果

エピローグリアクション エリア:ハーブローク3
『光芒』 第三部 光芒編
担当:榊 大悟

Scene.5 エンブリオンの日々 より引用

 ジェス・ラーディエルの実家はザムソンの下町にある古道具屋である。
「よいっしょっ……と」
 大きな壁掛け時計を表に出して開店準備は終わり。
「ジェスくん」
 二階の窓が開いて、鹿原こるりが顔を出した。
「言ってくれたら手伝いましたのに」
「いや、開店は力仕事ばかりだからさ」
 二階の空き部屋にこるりが下宿することになったのをなにより喜んでいるのはジェスであった。
 そもそも、アースに帰ってしまうのではないかと思っていたから。
 こるりはこちらでもPBMとかいうものを運営しているらしい。なんでも英雄譚になりきって遊ぶゲームで手紙とペンと相手さえあれば出来るのだそうだ。
 そこら辺のところは良く分からないが、よく夜中まで部屋の明かりが灯っているところを見ると頑張っているのだろう。
 そして時折、あのペンとインクを使って何か悪いことが起こらないか予見しているらしい。
 こんな近くで暮らせるなんて夢のようだ。
 告白した時は、
「アースの掟では、女の子は十六歳まで結婚できない決まりなんですけど……それでも待ってくれますか?」
 なんて言われるし。
 今の生活は、ジェスにとって最高だった。
 ふと、老婆に道を尋ねられる。
 下町は入り組んでいて、迷う者も多い。
「うー、あー」
 説明も難しい。
こるりサン!」
 わけが分からなくなってなってこるりに呼び掛ける。
「俺、ちょっとこの人送ってくる。それまで店番お願いできない?」
「ええ、はい」
 立ち上がろうとしたこるりのペンがふと勝手に動き出す。
「え、え?」
 そこに書かれていたのは衝撃の予見であった。
「ジェスくん、魔族が!」
 魔族が、再び訪れる。
 そこにはそう記されていた。
 ジェスは、丁度通りがかった部下達に告げた。
「その人を送ってけ。あと店番頼む」
 階段を駆け下りてきたこるりと共に走り出す。
「場所は」
「まだ街の外です」
「入れる前に食い止めるぞ」
 世界を守る。
 そんな大げさな事は出来ないかもしれないが。
 この街は、守る。
 それがジェスの決意であった。

Scene.6 光芒 より引用

「ジェス、こるり
 街の外へ急ぐジェスとこるりに上空から呼び掛ける声があった。
「ルピ!」
 それは天使化したルピ・ディモルであった。
「久しぶりですね。今は何を?」
「ご覧の通り、魔物や魔族を狩る毎日よ」
 しかし、そう応じるルピに以前のような鬼気迫るものは感じられない。
 むしろ、人を包み込む慈悲のような。
 そんな印象を受けるのは気のせいだろうか。
「あなた達みたいにいい人にでも出会えてれば違ったもしれないけどね。まあまだ四百歳、いずれは運命の人にも会えるかな」
「ルピさん、変わりましたね」
 こるりが微笑する。
「変わった……そうかもしれないわ」
 ルピは素直に認めた。
「皆を愛してる」
 かつては憎しみで刃を振るっていた。
 だが、今は違う。
 ジェスやこるり、他の仲間達。大切な人達と沢山出会った。
 この世界を守りたい。
 そう思えるから、まだこの地上に留まりたい。
 まだ戦い続けたい。
 ルピ・ディモルは、変わった。

 一方、同じく出現したと言う魔族に向かうディオニスら『赤の旅団』も、林の向こうから別の一団が迫っている事に気付いた。
「エイヴァーツさん!」
 その先頭で馬を駆るのは忘れもしない、フォルセティ兄弟の一人、エイヴァーツ・フォルセティであった。
「ディオニス、ティア」
 相変わらず表情を見せないその顔が、懐かしい仲間との再会に少しだけ緩んだように見えた。
「その一団は?」
「魔族の新しいゲームが始まらないとも限りませんし……私なりに同志を募っていたのです」
 二つの集団が合流する。
「これは凄い」
「来てくれると思っていました」
 エイヴァーツが呟く。
「戦いになれば皆、来てくれる。まだまだこんなものじゃないでしょう」
「そうですね」
 丘の向こうに、その魔族らしき影が見える。
「……大きい」
 それは、巨大だった。
 これまで見たどの魔族よりも大きい。
「あんなのを街に入れる訳には行きませんね」
 エイヴァーツが光の翼を開く。
「誓ったんです。ヴァイス兄の分までこの世界を護るって」
 怯むことなく飛翔する。
「ティアさん」
「はい」
 ディオニスとティアも後に続く。
 昇る光の翼をルピ達も見上げていた。
「私達も行くわよ」
 ルピの翼は光に包まれ、ジェスとこるりもエボルシオンして空に舞う。

 それだけではない。
 各地から光の翼が、軌跡を描いてこのザムソンへと集まって来るではないか。
 懐かしい顔。
 知らない顔。
 かつての仲間達が育て上げた者もあろう。
 無数の光の戦士達が現れる。

「なんだ、これは」
 水晶球からその様子を見ていた魔族達も動揺を隠せない。
 そんな中で一人ザヴィズンが彼らに背を向けグラスを差し上げた。
「乾杯」

 巨大な魔族を見下ろす光の戦士達。
 彼らにエイヴァーツは号令を下した。
「一撃で決めます!」
 それぞれの光が膨れ上がり、空を包む。
「いやああああっ!」
 一斉に放たれたその一撃は魔族を消滅させ、その輝きはザムソンばかりではなく、
 ハーブロークを、
 ハイドラントを、
 そして宇宙すら照らし出して……

―完―


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